ほとんどの現行オメガの自動巻きムーブメントと同様、Cal.8938の振動数は、通常は2万8800または2万1600振動/時であるのに対し、やや珍しい2万5200振動/時となっている。Cal.8938のパワーリザーブは60時間で、この性能は、サファイアクリスタルケースバックを通して見える2個の香箱から生み出されている。
多くのワールドタイマーと同様、文字盤の機能は、この腕時計がどのように受け止められるかと大いに関係がある。オメガ時計 アンティークこの時計の世界地図は、クロワゾネ・エナメルまたは、その他の珍しい手細工によって作られてはいない可能性があるものの、豊かな凹凸のある加工と質感のある鮮やかな着色が施されており、それが際立った印象を与えている。地図は、レーザーアブレーション加工(彫刻加工)されたグレード5チタンのプレートで構成され、そこにクリスタルブルーの海と、浮彫加工された世界大陸が表現されている。この地図は夜と昼に分割された24時間の目盛りに囲まれており、その外側に24の都市の名前が記されている。都市はビエンヌに加えて、ニューヨーク、シカゴ、ロサンゼルス、リオ、ホノルルなどだ。接着されているマーカーには、時・分・秒針と同じ明るいブルーの夜光塗料が施されている。
シーマスター アクアテラ ワールドタイマーのデザインをめぐって評価が分かれる可能性があるのは、ケースサイズだ。直径43㎜ 、厚さ14.12mmで、私が通常着けている腕時計の中でも最大級のサイズである。それでも、ツイステッド・カット加工されたラグと光沢のあるベゼルを特徴とするスタイルには、気品が宿っている。大きな腕時計かもしれないが、パッケージは全体的に洗練されている。
SSケースとブレスレットで構成された本機は、97万円と高額だ。ブレスレットではなく、テクスチャード入りのラバーストラップを選択すれば、その価格は95万円に下がる。ゴールドのバリエーションだと、セドナゴールドのブレスレット付きで408万円、レザーストラップ付きで256万円だ。セドナゴールドのモデルでは、ケースとブレスレットに加えて、ムーブメントにもセドナゴールドのローターおよびバランスブリッジが採用されている。(上記いずれも税抜価格)
オメガ シーマスター アクアテラ 150M コーアクシャル マスタークロノメーター GMT ワールドタイマー、SSケース、43mm、150m防水。ムーブメント: 自動巻きCal.8938(セドナゴールドケース用:Cal.8939)、振動数:2万5200振動/時、39石、コーアクシャル・エスケープメント、マスター クロノメーター認定、パワーリザーブ60時間。文字盤: レーザーアブレーション加工のワールドマップ(各時間帯に相当する24の都市名付き)。